芸人さんのドキュメンタリー2つ観ました。
「情熱大陸」漫才師の和牛の回を観ました。実は「情熱大陸」をがっつり観るのは初めてでした。例のテーマ曲と、どういう番組かくらいは知ってましたけど、でも30分番組って知らなかった。密着にしては短いなあ…。
私はここ数年、普段はTVを観ないので、和牛が最近TVよりも舞台(寄席)の方に力を入れているって知らなかったです。
今回観ようと思ったのは、少し前に出たエッセイ集をWebで立ち読みしたら面白くて、M-1出てた時も唸るほど面白かったよなあ、と思い出したから。あと最近ラジオも聴いてて和む~と思って。
TVは自分達という素材を上手に料理してくれるのではなく、もう全部決まっていることをやらされるだけ。それだったら、芸人の本分である舞台を大事にしたい…という気持ちが2人とも同じで、それは本当に良かった、という言葉が川西さんから出てて。
こういう、進む方向がコンビで同じというのは物凄い強さだな、と思うし、この一見すっきりとしたアクのないイメージの2人が実は屈強な戦略家、というのも面白いと感じました。
もう1本観たのは、こちら。同じ漫才師という職業でも、こちらはコンビの関係性はほぼ描かれない。片方の成長物語。
「村本大輔はなぜテレビから消えたのか?」
地上波じゃないし、あんまり話題になってなかったかな。
こっちは約1時間の番組。
漫才コンビ・ウーマンラッシュアワーが2013年にブレイクして、そこからの3年間はTVに出倒してたんだけど、ボケの村本大輔さんが積極的に政治的発言や問題提起をするようになってから、地上波での露出がどんどん減っていって、今は…という密着ドキュメンタリー。
私はTVに出てた時のウーマンの漫才ってあんまり興味なくて、ただ時々めっちゃ面白い時もあるけどなあ、という気持ちで観てました。漫才は断然和牛の方が好き。
ところが、地上波に出なくなって、村本さんがアベマの「The Night」のMCやるようになってから、政治とか原発とか宗教とか差別問題とかにどんどん切り込んでいって2時間喋りまくる姿に衝撃を受けて、気づいたら村本面白いじゃん!ってなってました( *゚∀゚)
このドキュメンタリーは、勿論村本さんがメインではあるんだけど、日本のTVというマスメディアの自主規制という問題をがっつり取り上げていて、彼がTVに出なくなった理由も、単に「干された」ということではなくて、そこには彼の興味(というか生き方)の方向の変化とか、アメリカへの興味とか、重層的なところからの進化なんだ、と観ててわくわくしました。
元々TVでは下衆キャラで売ってた芸人さんがぐいぐい変わっていく、そのプロセスをも芸談にしてるのも凄い。今は渡米の準備をしながら小さな会場やzoomでの独演会を重ねています。
こっちは4月に再放送があるみたいです。おすすめ!
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