「時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか?国会議員に聞いてみた。」(読書感想)
ドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」(以下「なぜ君」)がきっかけで、香川1区の衆議院議員、小川淳也氏を知りました。
そして今回、ライターの和田静香さんという方が小川議員に取材した本を出されたと知って、読みたいなあ~と思っていたところ…
Twitterに、この本のプレゼント企画の情報が流れてきたので、ダメ元で応募してみました。すると思いがけず当選(というか先着順だったのかもしれません)。
和田さんのご丁寧なお手紙と共に本が送られてきました。有難い!
この和田さん、私より1歳上で、専門は、相撲と音楽だそうです。
「はじめに」で、ご自身のキャリアの紹介をされていて、スタートは湯川れい子さんのアシスタントさんとか、90年代のCDバブルでお仕事があった、とかというのを読むと、ああ…あの頃かあ、自分はどうしてたっけなあ…と簡単にタイムスリップ出来てしまう。同年代だから。
この和田さんが、「なぜ君」を観て監督と小川議員への取材記事を書いたことがきっかけで、少し年下の小川氏に、政治の超基本からぐいぐい質問して学んでいく、という、エッセイというか対談というかインタビュー本というか…。
その質問内容は、本のタイトルに集約されています!
「自分が何が分からないのかも、どこから考えたらいいのかも、まったく分からないんです。」
と問うたら、小川氏からは、まずは疑問点を明らかにしていきましょう、という、殆どカウンセリング…みたいな展開からスタート(´▽`)
和田さんは、必死で政治や社会の仕組みを学び直し、
「毎晩3時まで勉強する。」そして「50代にして受験生な生活。更年期なのに。」と続く。
文章めちゃくちゃ面白い…!この本、泣ける要素多いのに(実際小川氏が号泣するというシーンあり)、所々で「ぶふっ(●´艸`)」と笑えるんです。
税金の難しい話の章では
「小声で言うが、こここそ、おおっぴらに読み飛ばしてもらってかまいません。」
とか、もう*⌒ω⌒*
すっばらしいバランス!
小川氏がレクチャーして下さった具体的な展望や政策については、どうぞ本書をお読み下さい!
私は、この本を読んで、小川氏の、安倍元総理に対する
「安倍さんの政治を嫌い、憎んだとしても、安倍さん個人を憎むことは違う。そこはギリギリ諦観すべきじゃないですか?そこで戦うのは、自分自身かもしれません。」
という言葉に感動しました。
私自身、ずっと前から自民党政治には失望していて、特に安倍さんはひっど!と思っていたけど(でもまあ野党もひどい)、道理の隙間をうまいことすり抜け、カーテンの奥に逃げ込んでいった権力者になんて、興味を持つことすらバカバカしい、という気持ちで、考えることをやめてしまっていました。
でも、安倍さんやその周りの政治家達の、身勝手でこすっからい部分って、自分自身も持っている。
外側は内側の合わせ鏡だから。
自分はあそこまでひどくはない!と思っても、私達みたいのが大勢集まれば、それは政治家と同じように権力を持ち、良いことも悪いこともスケールがでかくなる、というそれだけのこと。
だからこそ、小川氏のように自身を律し、
「政治は勝った51が、どれだけ残りの49を背負えるか」
という理想を掲げ続ける政治家に魅かれるし、応援したいと思ったのでした。
小川氏との対話の間に、和田さん自身の今迄の人生を開示するエピソードや、小川氏の秘書の方との温かな交流が挟まれたりして。
そういうところが、私には難しい政治の講義から、すっ、と親近感を覚える瞬間を貰えたようで、泣いたり笑ったり、忙しい読書タイムでした。
でも正直、小川議員の数字を挙げた説明は1回読んだだけでは理解できない(熱さは十分伝わってくるけれども!)。
何度か読み直させて頂きます!
「なぜ君」の続編「香川1区」が、第49回衆議院議員総選挙後すぐに緊急公開!だそうですよ!
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