「The Son 息子」(映画感想)
爽やかなヒュー・ジャックマンの笑顔に誘われて観に行ったら、こんなシーンはほぼない😱
温かな家族ドラマだと思ってたら、不穏なシーンが続いて、ホラーなの?サスペンスなの?思ってたんと違ーう!と叫びたくなりました。
ずっしりと重たくて後味もモヤモヤ感強いし😖
だけど、キャストが素晴らしいのと、親子関係のしんどさやすれ違いって普遍的なんだな…と思える内容で、結果観て良かった。いろんなことを考えさせてもらいました。
ヒュー様が、仕事が出来てイケてる弁護士役。離婚した元妻がローラ・ダーン(大好き!)。
2人の間の1人息子が、ゼン・マクグラスという初めて見た俳優さん。ポール・ダノが出て来た時に雰囲気がちょっと似てる…。
そしてヒュー様の父親役にアンソニー・ホプキンスも出てた!出番はちょびっとなのに、こんな父親だったらこの呪縛から逃れられないよなあ、と思わせられてしまう、凄い存在感でした。
同じ監督の「ファーザー」も凄く良かった…今回の「The Son」は彼を別視点から描いた作品にも見えます。
弁護士のピーターが、元妻とうまくいっていない思春期の息子ニコラスを、自分の新しい家庭に呼び寄せて、今の妻とその間に授かった赤ちゃん(ニコラスの義弟)と一緒に暮らすようになる。精神的に不安定なニコラスの様子を心配しながらも、ピーターは出来るだけのことをしようと努力する。だけど、事態はなかなかうまく進まない。原因はどこにあるのか、過去の過ちは取り返しがつかないものなのか、各々が下す決断は正しいのか…。
思春期の体の大きな少年が何をやらかすか分からない、という不気味さがホラー描写に繋がっています。
親子だから、血が繋がっているから分かり合える、どんなに激しくやり合っても最後は理解出来る…なーんてことは全然なくて、分かり合えないことを認めて、距離を置くとか周りにサポートを頼む、そういう、一見「負け」に思える行動をとることの大切さと難しさを思いました。
映画の後半にあるように、子どもがうつ病の急性期と診断されて、入院を強く勧められた、だけど本人は退院したいと言って「こんな場所から救い出して!一緒に家に帰りたい!」と懇願してきたら、親はどうすればいいのか。
そしてその時の行動がどのような結果を生んでも、それを受け止めることが出来るか。
また、自分が子どもの立場であれば、親のリアクションから何を学ぶか。そこからの親との関係をどう考えていくか。
結局、人はやりたいようにやり、見たいものしか見ないのだ・・・それは肉親の間であっても、という大変シビアなストーリーです。
だけど、このポスターのような、屈託なく笑い合える瞬間が記憶に残っていれば、それは家族の幸せな形なのではないか、とも思います。瞬間で良いんだよなあ、と。
息子を持つ母親としては、このナーバスな息子に距離を置かれる母親のローラ・ダーンが気の毒過ぎて😭😭😭
父親だけでなく母親のその後も知りたい。
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