「ふたつの部屋、ふたりの暮らし」(映画感想)

中高年の同性カップルのお話といえば、以前「スーパーノヴァ」を観ました。

↑コリン・ファースは幾つになっても美しい…😍


この「ふたつの部屋、ふたりの暮らし」は女性カップルで、カムアウト出来ない哀しさや、知られた後の周囲の無理解や戸惑いが描かれています。

主人公の2人が魅かれ合った理由がすごくよく分かる。性格が全く違っていて、奔放さと穏やかさを互いに讃え合って20年暮らしてきた描写が見事。

サスペンス要素も満載で、夢か記憶か現実か?みたいなシーンもあり、かなりハラハラ…!

私は、15年くらい前から、性的マイノリティを理解したいと思うようになりました。

それまでは同性愛といえば、少女漫画(BLという言葉がなかった頃の作品)でくらいしか知らなかったのですが…所謂、LGBTQと言われる人達が実は数多くいて、マジョリティと比べて大変に不自由な思いをしているということが、段々情報として入ってきたことで、関心が向いてきました。

自分の近くには、過去も現在も複数のそういう人達がいて、今は、政治家や著名な人たちの中にもカムアウトする人が増えて来て、以前に比べたら大きく変わってきていると感じます。

この作品は、女性カップルの林住期(はっきり言うと老後)をテーマにしていて周囲の理解を得ることの難しさが描かれています。

ここが「スーパーノヴァ」とは違うところで、男性カップルで、知的階級・・・作家とピアニスト…で、子どもがいない、周囲も暖かに見守っている、という状況とは大きくかけ離れていて。

女性カップルの片方(マドレーヌ)にはかつて夫がいて、子どもも2人いる。その子ども達は、父は母に暴力を振るったけれども、母は耐えて父を看取ったのだから、母の永遠の恋人は父なのだと思っている。

だけどマドレーヌにとっては、その結婚生活は偽りで、今愛しているのは、ニナという同年代の女性。同じアパルトマンの最上階の隣同士で、実際はマドレーヌの部屋で同棲している状態。

辛い過去を持つ2人は、愛し合いながら、近々、2人が出会った場所であるローマに移住しようと計画を立てるが・・・というお話。

周囲に隠し続けた関係が、知られ、認めてもらえない辛さがこれでもかと描かれ、それを時に暴力的に強かに打ち破っていく2人(主にニナ。ちょっとやり過ぎ😱)

後悔のない生き方、をじっくり考えさせられる作品でした。

誰に何を言われたって良いじゃない!すべては自分が選ぶんだよ!って。

映画館は、主人公と同じくらいの年代の人が多かったです。
中高年の世代で、こういう映画観に来る人ってなんだかそれだけで、良いなあ…って思います。
年いくほど「偏見の塊」みたいなイメージあるので。
というこのイメージそのものが偏見なのですが🙀!


おまけ

偏見といえば…

その昔「シャンプー台のむこうに」というイギリス映画を観まして(今調べたら2001年製作)。

アラン・リックマン扮する理容師が奥さんと離婚してるんだけど、別れた奥さんはその後女性と同棲を始めて…という設定。

A.リックマンが元妻に「せめて男と再婚しろ」と苦々しく吐き捨てるシーンがあって、当時はゲラゲラ、って感じでしたが、今は別に、面白いシチュエーションではないですよね。

性的指向に沽券とかメンツとかを絡めなくてもいい時代が、すぐそこまで来ている気がします。

ゆとりらYOGA

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