「ひまわり」(映画感想)
1970年のイタリア映画。だいぶ前にビデオで観たことはあったけど、映画館では初めて。
ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが情熱的な恋人~夫婦、というのだけ覚えていて、あとはストーリーも他のキャストもぜんぶ忘れてた!こんなお話だったんだ…(ただ、前半にある、卵を24個使って焼いたオムレツのシーンは、面白くて2人の息がぴったり合ってて覚えてた)
第二次世界大戦でイタリア人兵士がロシアに出征したまま帰還せず、待ち続けた妻が探しに行く…というお話。
有名な一面のひまわり畑のシーンは、ウクライナのキエフ近郊で撮影されたらしいです。
ロシアのウクライナ侵攻が続いている今、これを観ると、「ひまわり畑の下には死んだ捕虜の兵士達が埋まっている」という台詞が胸に刺さる…今も、77年前と同じことしてるのかと。
ドイツ、日本と三国同盟を組んでいたイタリアの兵士と家族を描いた作品なので、降伏した側の哀れな描写もありました。
例のひまわり畑の明るい画面とは裏腹に、ものすごく重たくて、でも、イタリア人の国民性か、悲しみも苦しみも感情表現が豊かで、いっそ清々しい。
ラストもね…
結婚当初はあんなに「若気の至り」感に満ちていて、大味に貪り合ってた2人が、戦争に翻弄された挙句、耐える選択をする…というのが、美しい終わり方と思いました。
戦争は多くのものを奪うけど、生き残った人達は強くなる、という裏テーマを感じました…
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