「ゴーストワールド」(映画感想)

22年ぶりにリバイバル上映!ということで、観てきました。封切当時に観て、DVDも観て、大好きな作品。


当時15歳のスカーレット・ヨハンソンが、もう今のスカーレット・ヨハンソンで驚きです!

主人公イーニドちゃん役のソーラ・バーチは、この頃「穴」という作品にも主演してて、そっちもすごく良かった。大人しくてクラスの一軍じゃない役柄で、映画のテイストは全く違うけどイーニドっぽいところもある役。
今回彼女をまた大画面で観て、本当に、悶々とした怒りがあちこちから漏れてて切なくて、すっごい存在感!素晴らしい。

この作品が公開された2001年、私はもう青春時代を過ぎたいい大人でしたが、それでも今よりずっと若く、イーニドとレベッカの苛立ちやもたれ合う様子にものすごく共感しました。あ~自分も10代の頃はこんな風に「自分以外はみんなバカ」って思いながら生きてたなあ、と。

そんな残酷で瑞々しい2人に弄ばれる、スティーブ・ブシェミ!
それまで殺し屋とか悪党役しか見たことなかったので、この冴えない中年オタク男子役にはびっくりでした。

そして、この作品以上にカッコ良くてハンサムなブシェミを知らない(当時44歳)…というか、登場シーンはイケてないんだけど、どんどん普通になってその後素敵になってモテ男になっていく。

最後は最高にかわいそうで、なのに目が離せないブシェミ!

イーニドちゃんは、学校にも家にも居場所がない女の子で、でもそれはいじめとかではなくて、自分が自分を認められないからいつも「ここではないどこかへ」と思っている。

この映画がずっと愛されているのは、イーニドのこんな気持ちを自分も持っていた…と思えるからではないかと思います。

彼女は確かに身勝手で甘い。だけどそんな自分を何とかしたいと思いつつも経験値の低さからどうして良いのかわからない、というモラトリアム状態のまま、周りを巻き込んでいく。結果、ブシェミ演じるシーモアを傷つけてしまい、ラストは…💦

このラストは当時からいろんな解釈がされていますけど、今回改めて観て、ラストのためのラスト、であってあまり深い意味はないんじゃないかなあ、と感じました。
あのバスがどの方向に行こうが、若いイーニドには未来がある、と思いたいし、実際そうなんじゃないかと思います。

この作品で私は、映画における「オフビート」の意味を感覚的に分かったような気がしました。なんかしれっとしててどうしようもなくて、そこが可笑しい。

主人公3人以外のキャストも、みんなキャラが立ちまくってます。
コンビニにいつもいるヌンチャクおじさんとか!
例の美術の先生とか!
毎日コーヒーショップでクイズ解答する車椅子のおっちゃんとか!

1人1人のスピンオフが観たいくらいです。

ゆとりらYOGA

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