「マリリンとアインシュタイン」(映画感想)
去年から始まっている「12ヶ月のシネマリレー」という企画。
「20世紀後半、映画の黄金時代に生まれた輝かしい名作を月替わりでお届けする、異例の12ヶ月連続上映プロジェクト」(HPより)ということで、ラインナップを見ると、名作は名作なんだけど、アート系というかカルト映画の枠に入るようなのもあって、なんとも興味深いセレクトです。
そんな中の1本「マリリンとアインシュタイン」、初めて観ました!タイトルは有名で、いつか観たいとは思ってたけど、そっくりさんが出てくるだけの映画じゃないの?なんて想像してて…これが!ぶっ飛ぶくらいの面白さでした!
原題は「Insignificance」で、これは、「無意味」とか「ちっぽけなこと」という意味だそうです。
登場人物の役名は、「女優」「教授」「上院議員」「野球選手」で、名前は一切出てこないけど、最初の2人は明らかに「マリリン・モンロー」と「アルベルト・アインシュタイン」ということで、この邦題。
ちなみに後の2人はマッカーシー上院議員(赤狩りの!)と、マリリンの当時の夫、ジョー・ディマジオで、この4人の室内会話劇。
内容はあるようでないようで、ラストはびっくり!だけど、だからまあそういう原題なのね、って分かる。
そして、もうあからさまに実在のその人たちを揶揄して茶化してます!しかも公開当時、ジョー・ディマジオはまだ生きてたし、何ならこの役が1番バカにされてる。酷いけど面白い😱
現実には、マリリンとアインシュタインは会ったことはないそうですけど、そんな2人がホテルの1室で会ったとしたら?2人が相対性理論について語り合ったとしたら?という内容で、そこに、アインシュタインに圧力をかけるマッカーシーと、マリリンに嫉妬するディマジオが絡む、という奇天烈なストーリー。
この4人の情報とか、映画「七年目の浮気」を知ってるとめちゃくちゃ面白い。
それからマッカーシー役がトニー・カーティスなのも、どこまで狙ってるんだか分かんない面白さを感じます!
「お熱いのがお好き」でマリリン(本物)と共演していろんな逸話もあって、この「マリリンとアインシュタイン」では、マリリン(と思われる女優)の更にパチもんっぽいブロンドのコールガールとくんずほぐれつして…って何だか何周もしてて観てて頭がバグってきます!当時60歳で結構いい歳なのも可笑しい。
日本の風景が唐突に出てきたりして、「??」って思ったけど最後に、ああそういうことか、って分かる。だけど「無意味」なんだよね!
カルトムービーと言えるんじゃないでしょうか。
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