映画「選挙に出たい」を観ました
数年前に、想田和弘監督の「選挙」「選挙2」を観て、めちゃくちゃ面白かったんですよね~。
で、その主人公だった「山さん」こと、山内和彦元川崎市議がこの映画を推しているようなので、ならば!と十三の第七藝術劇場で観てきました。
「歌舞伎町案内人」の呼び名で知られる李小牧が、2015年の新宿区議選挙に立候補した際の様子を記録したドキュメンタリー。中国から1988年に来日した李は、東京・新宿歌舞伎町で外国人観光客相手に飲食店や風俗店などを案内するガイド業をスタートさせ、「歌舞伎町案内人」として知る人ぞ知る存在となった。そんな彼が20年以上の年月で築いた地位を捨て、新宿区議選挙への立候補を決意する。中国から日本に帰化し、批判や罵声も一身に受けてまで、李はなぜ政治家を目指そうとするのか。言葉や習慣も異なる異国でのドタバタ状態で繰り広げられる選挙活動に日本在住の中国人女性監督ケイヒが密着した。(映画.comより)
監督さんは中国人の女性なので、撮り方が「日本人からの誹謗や罵声を浴びながらも必死に頑張る中国人」というスタンス。実際観てると、日本人ひでえ・・・って気持ちになります(´д≡; )
実際、主人公が訴える言葉は、拙い日本語だけどすごくまっとうなこと言っているように聞こえる。
そして
「歌舞伎町のお店を24時間営業にする。働く人たちの地位の向上を目指す。」
「そのためには上から目線の政治では駄目。自分みたいな同じところにいた者が区議会に行かないと。」
という言葉も不思議な説得力を持つ。
想像よりもずっと面白かった!
「元中国人」の李小牧(り こまき)さんがめっちゃチャーミング。若い頃から相当いろんなことして来て、海千山千感がすごいわ・・・でも、手足が長くてとにかく見栄えが良いd(゚∀゚d)
差別されて悔しい思いをする様子も映し出されるんだけど、悲壮感よりも、この人のも持つ圧倒的な生命力にやられる感じ!
(こういうドキュメンタリーみるといつも思うんだけど、やっぱり「映像映え」するのってエキセントリックさが愛嬌になる人なんだなあって)
結局、李さんは落選してしまうんだけど「54年生きてきて、初めて選挙権と被選挙権を使うことが出来た。それだけで満足です」って感極まるシーンがあります。
「皆さん、投票して下さい!私にじゃなくても、他の人にでも良いです。政治に興味持って投票所に行って下さい」って元中国人の人から言われる日本人・・・情けない(๑⁺д⁺๑)
そして選挙って何でこんなにトンチンカンでバカバカしいの!?
特に旧民主党!超恥ずかしい(≖ω≖。)
その恥ずかしいさまを李さんに散々イジられるシーンには大爆笑。
あと、同じ候補者のKさん。シマを荒らすなみたいなことを慇懃に言いがかりつけて、ばっちり実名も顔も写ってしまってました。
「選挙」「選挙2」の時も描かれていたけど、旧態依然ぶりがひどいというか、村社会の悪いところがそのまんま受け継がれているような2週間。そしてそこで燃え尽きる人達・・・
李さんは次の区議選にも再チャレンジするようです!
だけど・・・
もし自分が新宿区民だったらこの人に投票するかなあ。それはまた別の話って気がします。でも直接話を聴いてみたい。
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