映画「あなたの名前を呼べたなら」を観ました。

助監督や脚本家としてヨーロッパでも活躍するムンバイ出身の女性監督ロヘナ・ゲラの長編デビュー作。経済の発展が著しいインドのムンバイで農村出身のラトナはファッションデザイナーを夢見ながら、メイドとして働いていた。夫を亡くしたラトナは建設会社の御曹司アシュヴィンの新婚家庭で住み込みで働く予定だった。しかし、婚約者の浮気が発覚して直前で破談となってしまい、広すぎる高級マンションに1人で暮らすことになった傷心のアシュヴィンを気遣いながら、ラトナは彼の身の回りの世話をしていた。ある日、ラトナはアシュヴィンにあるお願いごとをする。そのことから2人の距離が徐々に近くなっていくが……。主人公・ラトナ役を「モンスーン・ウェディング」のティロタマ・ショーム、御曹司のアシュヴィン役を「裁き」のビベーク・ゴーンバルがそれぞれ演じる。(映画.comより)


!!ネタバレ注意!!

ボリウッド作品とは全く違うタイプの、しっとり静かな小品。

ストーリーは何だかメロドラマ風でいかにもファンタジー、って感じなんだけど、演出がすごくリアルで強引さが全然ない。だから気がつくとお話にどっぷり浸っている…派手なミュージカルやアクションシーンもないしね!

主人公のラトナは地方の農村出身で、若くして未亡人になった彼女は、その後の人生を諦め、自分の希望を妹に託して学費の援助をしている。でもそんな彼女の思いは空回りして、妹は学歴よりも結婚を選ぼうとする…というシーンが出てきます。
場面としては短いんだけど、主人公の人生への向き合い方として結構重要なサブストーリーだなあ、と思いました。

縛りの多い地方で生まれ育った彼女は、諦めとかリベンジとかの様々な思いを、この先の人生を妹と進もうとすることで昇華させたいと思っている。でも妹は?
これって、日本だと、所謂「毒親」問題とかと通じるんじゃないかな。

もう1人の主人公、雇い主のアシュヴィンの高級マンションは、欧米風でインドらしいところは何もないのに、ラトナの狭いメイド部屋には、小さな祭壇があるところとか、出自の違いの描き方が面白かった。

あと、ラトナの着てるサリーや、彼女はお裁縫を習っていて服地屋さんのシーンとかがすごく素敵。おしゃれとか豪華とかではなく、地に足ついてる感じ!
チェックに花柄とか合わせてて、それが可愛いからすごい (ノ ´▽`*)ノ

階級の違う男女の恋愛ストーリーがメインだけど、そのあたりの描写は驚くほど控えめで、近づいていくスピードもめっちゃ遅い!

で、その間に2人が別々に抱える失望感が挟まれて、観てる方は「あああ…これは辛い…」と思うんですが。



ラスト10秒で「うわわわわ~~~ん」と多幸感が押し寄せる!

すばらしい!


ゆとりらYOGA

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