NHK「シリーズ キラーストレス」感想
先月の下旬にNHKで2回に渡って放映されたドキュメンタリー。
1回目は「あなたを蝕(むしば)むストレスの正体~こうして命を守れ~」
2回目は「ストレスから脳を守れ~最新科学で迫る対処法~」
ストレスという、大雑把かつ便利な言葉の本来の意味や、溜め込んでしまうことの怖さを丁寧に解説してくれていました。
ストレスは、もともと、私たちの祖先(狩猟民族)が外敵と戦う時に役立つ反応だったのだそうです。
例)ライオンと戦う時、心拍数が上がることで敏捷に動くことが出来る。
血液が固まりやすくなるのは、出血した時、早く止血させるため。
このような身体の反応が脈々と受け継がれているのですが、だがしかしヽ(´・д・`)ノ
現代人にはまずそんな身体的な危険はそうそう起こらない。
なので、私達は、精神的重圧を感じるとストレス反応が起きるようになってきた。
そして、そのストレスが複数重なると・・・キラーストレスとなって私達の心身を蝕んでいく。
という流れ。
ストレスとは、そもそも、定常状態を変える刺激であり、ひずみのようなもの。
だから、良い事柄であってもストレスは感じるのだとか(例えば結婚ヽ( ´ー`)丿)
マタニティ・ブルーとかマリッジ・ブルーとかはそういうことなんかな~。
YOGAを学ぶ者としては、YOGAの智慧で、ストレスに負けない、しなやかで強い心身が育って行きますよ!そのためには・・・っていう話になるんですけど、この番組では、ストレスをストレスとして認めた上で、それらをうまくかわすには、こんなんありますよ~、と。
アメリカで推奨されているのは
・ストレスの原因を避ける
・笑う
・サポートを得る
・運動
・マインドフルネス(←出ましたヽ(^o^)丿)
2回目は、日本ヨーガ療法学会の顧問でもいらっしゃる、早稲田大教授の熊野宏昭先生ご出演。「マインドフルネス」それから「コーピング」を紹介されていました!
コーピングとは・・・ストレスを感じた時、何らかの具体的な対処行動をとるという手法。
まず、自分の好きなこと、これをしたらストレスが軽減されるなと思うことを片っ端からリストアップする(専門家の方が「しょぼくても良いので数をたくさん出すのが大切」と!)
例)本を読む・散歩・花の手入れ・エステ・好きなTVを観る・ケーキを食べるetc・・・
ふむふむ。
分かりやすいなあ!と思う反面・・・
これは、まず、ストレスをその場できちんと自覚して初めて出来る対処法ですね。
ということは、ストレス蓄積のベテランというか、え?自分ってストレス感じてるの?みたいな、ある意味重症な人にはあまり現実的ではない気が・・・ヽ(;´Д`)ノ
もう一つの「マインドフルネス」
これは数年前からじわじわっと広まってきています。瞑想なんですが、今の自分の状態(=目を瞑って静かに呼吸を繰り返している。呼吸の数を数えている。)だけを意識する、というもの。
ヴィパッサナー瞑想と似てますが、マインドフルネスは、宗教色を排除しているといいます。あくまでリラックス法であり療法であるということですね。
熊野先生は、ストレスを感じたな、と思ったらコーピング、そして日々の生活の中にマインドフルネスを取り入れるのが良い、とコメントされてました。
ふむふむ。
個人的には「マインドフルネス」(というか瞑想)は、本当に効果が高いと感じます!
習慣にするのはちょっと大変かもしれないけど、5分、いや3分でも静かに目を閉じて自分の呼吸を感じると、目覚めた時、驚くほど心が落ち着いています。そして、如何に普段の自分が、ちゃかちゃかとせわしない状態かを再認識させられます。
この番組で知った言葉「マインド・ワンダリング」(こころの迷走)
これは、過去と未来に捕われて思い悩む状態、を指すのだそうです。
そして実は、私達の生活時間の多くを占めているのが、このマインド・ワンダリングだとかヽ(´□`。)ノ・゚
要は「意識が、今ここにない」=心ここに非ず、状態がストレスを生んでいるということになりますね。
変えられない過去を振り返っては悩み、どうなるかわからない未来を思って悩む・・・
自分の力ではどうしようもないことを悩むのは不毛だと分かっていても、私達は悩むように出来ているのでしょうか?ヽ(。>д<)p
(これはバクティ・ヨーガの考えで克服できるんですが・・・)
でも、そんな時、とりあえず目の前の楽しいことに目を向け、今を楽しむのがコーピングであり、静かに自分の呼吸を感じることで今この瞬間に意識を引き戻すのがマインドフルネスということです。
ストレス溜まってるなあ~疲れてるな~、と自覚のある方は、まずどちらかを試してみてはいかがでしょうか?
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