映画「さとにきたらええやん」を観ました。
今年の夏に公開されたドキュメンタリー。なかなか行けなかったんだけど、今、第七藝術劇場でアンコール上映中!観てきました!
「日雇い労働者の街」と呼ばれてきた大阪市西成区釜ヶ崎で38年にわたり、子どもたちの憩いの場として活動を続ける「こどもの里」に密着したドキュメンタリー。0歳から20歳くらいまでの子どもたちを、障がいの有無や国籍の区別なく無料で受け入れている「こどもの里」は、学校帰りに児童館として遊びに来る子どもや、さまざまな事情から親元を離れて一時的に宿泊する子ども、そして、その親たちも休息できる貴重な地域の集いの場として活動をしている。さまざまな困難にぶつかりながらもたくましく育つ子どもたち、彼らを支える職員たちや街に暮らす人々の奮闘を描いていく。(映画.comより)
別名「あいりん地区」とも呼ばれる西成区の釜ヶ崎。
昼間から飲んでるおっちゃんやホームレスが多い街として有名で、実際、映画の序盤はそんな荒れた(?)街の風景や看板を映し出していきます。
その中に、保育園のようなフリースクールのような駆け込み寺のような不思議な施設があって、それが映画の舞台である「こどもの里」。
ここでずっと暮らす子もいれば、学校が嫌で日中やってくる子もいる。保育園が終わっても親の仕事の都合でここに預けられる子もいる。
ある面から見たら、可哀想な子たちなんだけど、でもみんな逞しくて子どもらしくて、表情がすっごく豊か!
主要キャストのうちの1人、中学生の男の子は、知的障害があって、母親と兄弟3人と暮らしてて、どうも、お父さんは暴力をふるって、警察から、家族に近づくことを制限されているらしい。
彼も家では弟や妹に暴力をふるったり母親に暴言を吐いてるけど、学校をさぼって来る「こどもの里」では皆と仲良く楽しそうに過ごしてる。
ある5歳くらいの男の子は、お母さんが迎えに来ても「こどもの里」に泊まる~、と言って聞かず、お母さんはイライラしたり凹んだりしている。でもここのお蔭で自分も爆発する寸前で思いとどまれると。
小さい時からずっと「こどもの里」に住んでいる女の子は、高校を卒業して就職が決まった。料理や洗濯も上手になったけど「そらお母さんが作ってくれるご飯の方がおいしいやろ」って言ってる。
親が悪いとか行政が社会が悪いとか言っても仕方なくて、大人も子どもも、みんな1日1日を必死で乗り切ってる熱が、映像から立ち昇ってくるような作品でした。
そしてみんな、良い顔してる!
泣く時も笑う時も怒鳴る時もはにかむ時も、全力!って感じ。
言葉遣いが悪くても乱暴でも、まっとうな生命力と生活力を持つ子ども達は、本当に魅力的です。
小さいうちから、生きていくための「耐える事」と「委ねる事」を、生活の中で学んでいくことの大切さを思いました。
そして、物理的・金銭的に恵まれていることと、愛情や信頼に恵まれていることとは全く別で、どっちに恵まれてる方が幸せかっていうと・・・(´▽`)ノ
第七藝術劇場でのアンコール上映は、9月16日(金)までです!
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