ドキュメンタリー映画「平成ジレンマ」を観ました

タイトルだけは知ってました「平成ジレンマ」

私たちの世代ならよく覚えている「戸塚ヨットスクール」!
かの人、戸塚宏氏の半生や、例の体罰・暴行による死亡事件、そして服役後に再開したスクールに密着取材した重たーい作品。
(戸塚ヨットスクールについてご存じない方は、公式HPもWikiもあるので検索してみて下さい。)

当時は大騒ぎになりました…ここで起こった複数の事件がきっかけで、体罰ダメ!絶対!の風潮が大きくなり、現在に至るといっても良いと思います。

この映画は2010年制作ですが、その時点での「現在」。
戸塚校長はその4年前に出所して、体罰を封印してスクールを再開(とは言っても小突いたりは普通にしてる。あと生徒同士のいじめや暴力もばっちりカメラに映ってる)。

戸塚校長の自信に満ちた顔つきや持論展開に思わず「…一理あるかも…」と思ってしまうのだけれど、いやいやこれは相当にやばいです!
そして、こういう場所に子どもを預ける保護者は更にとんでもないと思います。

小柄な小学生の男の子が入所してきて、この子は親の判断で顔出しもOKということで、主要キャストの1人になっているのですが、暴力的どころかひ弱ないじめられっ子キャラで、なぜこのスクールに来たのか分からない。親のエゴ?

不登校の高校生の女の子も登場して、リストカットを繰り返したり抗うつ剤を処方されてる子なんだけど、なぜここに入れる?親よ!
結局この子は最悪の終末を迎え、その後の展開も地獄のような酷さ…

いろんな理由やプロセスがあるんだろうとは思うけど…行くとこ間違ってませんか? スクール側もなんで受け入れる?どういう理由で?

なんだかいろいろ謎だらけで、だけど明らかに被害を受けているのはここに入れられる子ども達(成人も多い)。

親にも戸塚氏にもそれぞれ言い分がある。だけど放り込まれる子どもたちの言い分は一切受け入れられない。
親は困り果ててスクールに入れるんだろうけど、そうなるまで一緒にいてどうにかできなかった自分たちの責任をどう感じるのか。

…当事者にしか分からない苦しみだろうとは思うけど、行きつく果てがこのスクールというのは…

ここを卒業した後の子どもの人生、特に親との関係がすごく気になります。
大人が考える更生、回復という概念と当事者のそれとの間に、大きな乖離があるのでは?と思います。

でも今でもこのスクールは存在して、生徒の年齢層はさらに上がって、中年の人もいるそうです。必要としている家庭があるということですね。

ゆとりらYOGA

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