「カンジー自伝」(読書感想)


マハトマ・ガンディーに興味を持ち始めたのはつい去年のこと。

※最近は「ガンディー」と表記されますが、私が学生の頃は「ガンジー」でした。

英語だと「Gandhi」なので、音としてはガンディー、の方が近いですね。

去年の今頃、評伝「人間ガンディー」を読む機会がありました。


ガンディーのことはそれまで、インド独立の父、くらいしか知らなかったのですが、敬愛するスワミジとほぼ同世代の人で、バガヴァッド・ギーターを愛読していたと知り、俄然興味が湧いてきて(◍•ᴗ•◍)


コロナ禍で時間が出来たので、DVDで、映画「ガンジー」を観ました。

3時間以上の大作で内容も映像も美しかった~(^-^)

で、お話そのものよりも、ガンジー役のベン・キングズレーが写真のガンディージにそっくりで驚き!あと、ジャワハルラール・ネルー役の人も似てた…キャストが皆、魂の演技、という感じ。

そして中公文庫の「ガンジー自伝」をやっと読み終わりました。映画だけじゃなく自叙伝も長い。500ページ…

しかもこの本は、78年の生涯のうちの、50歳過ぎの頃までで終わっています。

なので、映画で描かれていた「塩の行進」や、晩年のヒンドゥー教徒とイスラム教徒の対立に反対する断食、などはまだ先のこと。


そしてこの自叙伝…原文がそういうトーンなんでしょうけど、あまりドラマチックな文章じゃないんですよ。
裕福な家庭の末っ子として生まれ、引っ込み思案で口下手、ひ弱だったガンディーの小さなエピソードが淡々と語られていて…最初からそんな感じなので、ぐいぐい惹きつけられるという感じではなく、中盤以降も、読んでから「あれ?これ結構でかい史実じゃないの?」と慌てて前に戻るみたいな読み方になって、時間がかかりました。
だけど、途中でやめることなく、こちらも淡々と読ませて頂きました…!という感じ。

ガンディージは宗教家であり、政治指導者であったといわれるんですが、でも教祖や僧侶ではなく、また政治家でもないのですね。

読んでいくうちに、政治と宗教を繋いだ平和活動家、というイメージを持ちました。

この自叙伝を読むと、とにかくガンディーさんという人は、若い頃は普通のおとなしい…ちょっとイラっと来るくらいおとなしい男子。だけど普通に欲望や執着があって、そのことに苦しむ描写もあります。

ただ、自律心というか、1度決めたことや、母から言われたことは何が何でも守る、破ったら懺悔してまた一から守る、みたいな頑強さがあり、この性格が、後年インド国民を動かしていくのだなあ、と思いました。

この方の思想は、近代社会の中で、あまりに極端…と思いますが、この極端な思想が広まる過程でどんどん薄まっていって、でも本当に伝えたいエッセンスだけはしっかり残るように、と考えた上での言動だったのではないかと思いました。
身をもって示す策略家、というか。


ガンディージについては、まだまだ読む本がたくさんあって、ふと思い出して、長年録画しているNHKの「100分de名著」の「ガンディー 獄中からの手紙」の回(2017年)も、再び100分間観てしまいました!

なので次はこれを読みます。

ゆとりらYOGA

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